文献4(2008計画行政)は「3.2均衡データとカリブレーション」(p74,75)において

「・・・総合資源エネルギー調査受給部会『2030年のエネルギー需給展望(中間とりまとめ)』によると、1990年のCO2排出量は3846百万t-Cであったのに対し、2010年における日本のCO2総排出量は6131百万t-Cとなる。したがって、京都議定書第一約束期間における排出量を90年比3%減の水準にするための削減率は2010年比の13%となる。」

と記載されている。これは明らかに、上のデータから計算して削減目標を2010年比13%減と求めたという主張である。しかし、実際に上のデータから2010年比での削減目標を計算すると、

11#-1(2010)

となり、論文の記載と一致しない。2010年比13%減という値は2008計画行政のデータからは導出できない値である。また、2010年比13%減という値は同じ研究テーマの論文である2007EcoModの値と一致しており、私見だが計算ミスで偶然一致したとは考え難い。

従って2008計画行政では上のデータから計算して2010年比の削減目標を求めたと主張しているにも関わらず、本来実行すべき計算を実行せずに上で紹介した文章やデータを作成した印象を受ける。故意ならば捏造に相当する。

[関連項目]
あくまで私見だが、不適切内容指摘項目#9,#10で述べた「3846百万t-C (1990年BAU二酸化炭素排出量)」「6131百万t-C (2010年BAU二酸化炭素排出量)」という捏造値が発表された理由は、著者が上の計算を実行しなかったからという印象を受ける。もし実行していたら、データの不合理さに気付き訂正していただろう。